語ろうSDGs
SDGs

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ピコシステムが目指すSDGsのかたち

2030年のゴールを目標に世界規模で取り組みが進むSDGs。システム開発を通じてスマートなビジネス運用を提案するピコシステムとしては、何ができるのか。実際の状況はどうか。そして、SDGs実現のために何をどう行っていくべきなのか。このたびSDGs推進委員会に選ばれた4人が集まり、思い思いに意見を出し合いました。

出席者
語ろうSDGs 出席者:堀
H
(第2事業部・SE)
語ろうSDGs 出席者:横山
Y
(第2事業部・営業)
語ろうSDGs 出席者:西久保
N
(第2事業部・SE)
語ろうSDGs 出席者:逢澤
A
(第4事業部・サービス)

業務効率化のためのシステム開発をする私たちにできること

語ろうSDGs 雰囲気

--まず、ピコシステムにできるSDGsの形についておうかがいしたいと思います。

A
このたびSDGsの話を受け、推進委員会を立ち上げて今後の方針について話し合いました。正直なところ、我々のシステム開発という仕事がSDGsの目指すゴールに直接関わることはできません。私たちはどのように取り組むのがいいか、それをイメージするのに悩みました。
N
貧困をなくそうとか、飢餓をゼロにとか、SDGsが掲げる17の目標は非常に遠大で、当初、僕らには直接関係のない話ではないかという印象が強かったのです。
Y
そんななか、今はコロナ禍でテレワークが進み、自宅にいながら会社のPCをのぞいたりウェブ会議をしたりする機会は増えました。僕が所属する営業では、マイクロソフトのコラボレーションツール「Microsoft Teams」やZoomの活用を提案したりすることで、お客様の仕事の効率化をお手伝いしています。これって、SDGsに対する取り組みを間接的にサポートしていることになるんじゃないか、と。
H
結婚や出産、家族の転勤などで退職を余儀なくされることが多い女性や、体調を崩して出社できない人にとっても、テレワークが当たり前になればもっと働きやすさはアップすると思います。
A
つまり、お客様がSDGsを目指す際に役立つことをする。そこを目指す方が私たちのSDGsとして現実的ですし、一番いい貢献の仕方ではないかと考えたのです。
N
当社はお客様の仕事の効率化を目的としたソフト開発をしているわけですが、そうしたIT技術でお客様のSDGsを支援することが間接的にSDGsに関わっていることになります。気づけば知らないうちにSDGsにつながっていたというわけですね。
A
そういう意味では、ピコシステムという会社の存在自体がSDGsと言っていいかもしれません。
H
人件費や電力量、ペーパーレスといった、お客様の業務上のムダを省くためのシステム開発が私たちの仕事なんですよね。

導入効果を目に見える形でお客様にわかりやすく

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--そうしたシステムをお客様に向けて提供していく際、何か工夫していることはありますか。

N
システムには形がないため、販売・提供する際、お客様から「そのシステムにはどれくらいかかる?」と聞かれても金額の根拠を伝えにくいという悩みがあります。そこで、実際導入した場合、どれくらい効果が見込めるかを数値化し、目に見える形で示してあげることにしました。
A
そこに着目するきっかけとなったのが、2021年に外部の講師を招いて始めた「ネクストチャレンジ」講習会です。若手や中堅社員を中心に、自発的行動を促すことで次世代の社員を育成しようという目的で始めました。約半年の間にさまざまなことを勉強するなかで、ただ販売するのではなく、効果をきちんと測定し、お客様に伝えることができればお客様も納得するということを学びました。現在2回目の講習を行いつつ、実際に効果時間を測定し、営業活動に使える資料を整えているところです。
Y
僕も参加していますが、ネクストチャレンジでの勉強は有意義でした。実際、お客様にも基幹システムを何年でペイできるかとか、導入効果を知るには数字の裏付けがあるといいといった意識を持つ方が増えていますから、今回作成している資料はとても役立つと思います。
H
人件費削減が電気の消費量、つまりCO2の排出量や紙の消費量削減につながるとか、お客様の声をもとにした実例を示すとか、そういった具体例をアピールするのはとても説得力があると思います。また、そのおかげでお客様が次の成長を目指し、新たなチャレンジのきっかけにつながれば、なおいいですね。
A
我々の仕事もマンネリ化しがちです。新しいものを取り入れるだけでなく、今までやったことのないような販売方法を持たなければなりません。それが結果としてお客様のためになれば、こんないいことはありません。
N
私たちの仕事は、あくまでお客様が取り組んでいることを当社のIT技術で支援していくこと。それが結果としてSDGsにつながるというのは理想的です。あとは自社内でできる活動を地道に行い、貢献につないでいくことが大切だと思います。

環境保護、労働環境改善など取り組みやすいところから

語ろうSDGs 雰囲気

--対外的なSDGsについて理想的な姿が見えてきました。では、社内のSDGsについてはいかがですか。

N
まず思いつくのは環境保護に関わることですね。私の部署ではファックスや上申書をクラウド上で行ってペーパーレスを図るほか、廃棄機械を分別して処理に出すようにしています。
Y
以前はお客様からの書類を紙に印刷して個人で保存していましたが、今は電子帳簿を活用し、自社のサーバー内で保存する体制をとっています。
N
つい先日、「働きがい・働きやすさ」という観点で社内アンケートを取ったところ、そこからは結婚・出産を控える女性社員の働き方をはじめ、さまざまな課題が見えてきました。その結果を整理し、今後の労働環境の改善につないでいこうとしているところです。
A
テレワークについては、試験運用を行った結果、業務形態として正式に採用することになり、希望者はテレワーク勤務ができるようになりました。このたび東京支社が完全にコロナの影響を受けてしまったことは、テレワーク推進を後押しすることになりましたね。職種によっては出社、あるいは現地に行かざるを得ない場合がありますので基本的に開発職の人が対象となりますが、選択できる環境を整えることは必要です。
H
年一度、自己申告書を提出して、日頃感じていることなどを直接社長に伝える機会がありますが、この制度はいいなと思っています。上司、社員では視点が異なりますし、求めることも違います。現場目線の声をできるだけと取り入れようとしてくださるのは、社員の働きやすさにつながると思います。
A
自己申告書は20年くらい前から行なっているものです。今でこそ資格取得のための奨励金は当たり前ですが、それはこの制度のおかげなんですよ。それまで資格取得はすべて自費だったのですが、みんなが申告書で希望したことをきっかけに受験2回までは補助してもらえるようになりました。
N
業務効率化委員会でも社員からの提案を随時受け付けています。内容を精査し、いい提案は役員会に提出して採用するかどうか検討します。例えば、定時以降、留守番電話に切り替えるというのも、この提案がきっかけです。
Y
今回のホームページのリニューアルもそうですよね。僕の事業部で出ていた改善点をそのまま書いて提出したところ、採用されました。採用されれば励みになりますし、真剣に考えるきっかけになります。社内のSDGsについては、普段の業務に落とし込んで考えると取り組みやすいですね。

--社内のSDGsについて、最も関心が高いのはどの項目でしょうか。

A
やはり「働きがい」ですね。私は管理職という立場にあり、日頃から部下やチーム全体を見るよう心がけていますが、このSDGsをきっかけに、いっそうみんながどうあれば仕事しやすいか、やりがいを持って取り組むことができるかを意識するようになりました。みんなの成長を見るのは今の私にとっては大きなやりがいです。
N
私も同感です。若手と一緒に仕事をするのは新鮮ですし、素直に「ああ、成長したな」と思うタイミングはたくさんあります。親のような気持ちで若手を見守るのはやりがいを感じる時ですね。
Y
僕は2年目でまだまだがむしゃらに頑張る時期。やはり新規のお客様を獲得したり売り上げを達成できたりした時が一番やりがいを感じます。 また「質の高い仕事」という観点での話ですが、僕が所属する営業部で、このたび会長、社長を中心に営業マニュアルを作りました。営業の仕事は正解がありません。訪問や提案の仕方一つとっても、ピコシステムの営業とはこうあるべき、というものがなく、僕の時は先輩から業務の流れを逐一教わりました。でも、こうしたマニュアルがあれば事前に予習でき、実際に教わる時に知識が入りやすいです。会話の弾ませ方、お客様との距離感など、初めて営業職に就く者には全然わからず、それが原因で辞める人もいます。マニュアルは質の高い仕事に必要なもの。それを会長、社長が率先して動いてくださるというのはすごいことだなと思います。仕事は日々進化していきますので、あとは僕たちが現状に合うように確認し、手直しして完成させたいと思っています。
H
私は未経験でSEの仕事に就き、まだ1年目です。少しずつ難しいことをさせてもらえることに喜びを感じますし、成長したなと思います。期限内でプログラミングが完成し、お客様にも納得していただけた時はやりがいを感じます。

--よりよい仕事のために努力していることは。また、仕事をバックアップする制度などは利用していますか。

A
サービス事業部はコピー機とサーバーの2チームに分かれています。私はコピー機出身ですが、今は立場上サーバーに関する知識も必要ですから、とにかく知識を身につけるため必死です。会社ではeラーニングを好きなだけ利用できるため、できるだけ時間を作って勉強しています。
N
SEとしては技術的なことを質問される場合が多いのですが、聞かれたことは全部わかるように説明してあげたいと思っています。システム開発は新しいことをどんどん覚えていかなければ追いつかないため、情報収集やeラーニングでの勉強は欠かせませんし、情報系の資格試験にも積極的にチャレンジするようにしています。
Y
僕も積極的にeラーニングや仕入れ先が開く勉強会を利用して製品の勉強をしています。読書が好きなので、ネクストチャレンジで教わることを本で勉強したり、仕入れ先のウェビナーで製品に関する情報収集をしたりしています。
H
何を聞いても教えてくれる先輩がいるので、わからない時はよくたずねて教えてもらいます。先輩から話しかけてきてくださるので、こちらからも話しやすくてありがたいです。

--働きやすさについてはいかがですか。

H
あらゆる機会に平等で、女性だから評価されないと思ったことはありません。ただ結婚し、子どもを産むことを考える場合、打ち合わせには出られないし、仕事を休んでいる間に技術は進歩し、ついていけなくなるのでは、と思うことはあります。休職中や家族の転勤で県外に移動することになった場合など、テレワークが確立されていたら対応できますよね。どこにいても、どんな状況でも働けるような会社になっていったらいいと思います。
N
当社は、産休を挟んでも、戻ってきて働き続けてくれる人が他社に比べて多いと思います。
A
社内結婚が多く、辞めない人も多い。それは会社として珍しいことですが、いいところの一つだと思っています。また、当社は特別に制度があるわけではありませんが、社員の家庭の事情を考慮し、臨機応変にみんなでカバーし合う風土があります。私の子どもが長期入院した時も、当番制の仕事を一切カットさせてもらいました。会社のルールがこうだからダメというのではなく、一人一人に寄り添った対応をしてくれるのはありがたいことだと思います。
Y
たしかに、止むを得ないケースが出てきた時もそれに対応できる柔軟性があるのを感じます。

--若手の二人におうかがいします。仕事を通じてご自身が変わったと思うのはどんなことですか。

Y
話し方、人への接し方が変わりました。学生の時はいい加減な感じでしたが、自分なりに営業らしいコミュニケーションができていると思います。スケジュール管理ができるようになった点にも成長を感じます。社会人になるとお客様、メーカー、自分自身の三者の都合を考えながら、社内外の処理、稟議書などすべて自分でスケジュールを決めて動かなければなりませんから。上司への報告も有用な情報を簡潔に伝えることを心がけています。
H
学生時代は関西弁にどっぷりだった私が、敬語を上手に操り、ちゃんとした話し方ができていること。まったくの未経験者ながら、少しずつ難しいことをクリアし、段階を踏んで仕事をこなしていることに成長を感じます。また、就寝時間を気にしたりお弁当を作ったりなど、社会人としては当たり前かもしれませんが、意識してきちんとした生活をするようになりました。

結果としてSDGsに結びつく。それが私たちの理想

語ろうSDGs 雰囲気

--2030年のゴールに向けて、今後のSDGsの取り組み方についてどのように考えていますか。

H
若手にとってSDGsで何ができるか考えるのは、難しいなと感じています。自分自身のことはどうにかなりますが、周りへの働きかけは上の方々に流れや動きを作っていただけるとありがたいです。
A
まさにそこが今、目指しているところです。取り組みそのものを社内に周知できているとは言い難いですし、まだみんなを巻き込むところまで至っていません。
Y
SDGsが属人化しているところに課題があると思います。この人にしかわからないというのではなく、みんながわかっている状況を作らなければ。
N
普段の業務に関連付けていくことが重要ですし、実感が伴うよう、そこまでの落とし込んでいくのが今後のテーマだと思います。
A
周知していくことは当然なことで、それをいかに業務に落とし込んでいくか。そうでなければ取り組む意味がありませんから、徐々に浸透させていき、日々の取り組みが結果としてSDGsにつながっているということになればいいですね。まずは取り組みの何がSDGsに該当するのか、またお客様の効率化を図るための商品を開発、販売する当社の存在自体がSDGsであるということを知ってもらうことが大切だと思います。
H
SDGsのゴールは2030年と言われますが、持続的な社会はその後も続いていきます。ピコシステムとしては今後も今まで通りのスタンスでSDGsに取り組み、当社が関わることでお客様の事業がますます持続可能な形に変わってくれればいいなと思います。