
このコラムでは毎回、パソコンを使った操作が「楽々」になるチップスを
Windows・Excel・PowerPointなどのテーマから選んでお届けいたします。
チップスとは「ちょっとしたヒント」のことです。
さて第31回はExcelで姓名や品番を区切りで別セルへ取り込むに方法のご案内です。
実は、毎バージョンExcelの関数が増えていることをご存じでしょうか。今まではパワーユーザーにしか使えなかった複雑な関数も、どんどん簡単になってきています。今回は取り上げませんが、IF関数を何個も繋げて書いていた数式も、Ver.2016以降はIFS関数を使うことでわかりやすくシンプルに書けるようになりました。
今回は、今まではIF関数とLEFT関数を繋がなければ書けなかった姓名や品番を区切って別セルへ取り込む数式を、新しい関数を使って簡単に作成してみましょう。
ちょっとしたハードルを下げることが出来ると、Excelの作業も楽しくなります。ぜひお試しください。
今回は、半角スペースで区切られている姓名のセルから姓を別のセルに取り出す方法と、ハイフンで区切られている商品型番からハイフンを境に文字列を取り出す方法を試します。文字数がバラバラでも、区切り文字までの文字数がバラバラでも、この方法なら簡単です。
以前のようにIF関数とLEFT関数を組み合わせた複雑な数式を作成する必要がなくなります。
■チップス① 半角スペースで区切られている姓名のセルから姓を別のセルに取り出す
(姓)TEXTBEFORE関数を利用します。
1.答えを求めたいセルを範囲選択
2.数式を入力
=TEXTBEFORE(姓名が入っているセル番地,”区切り文字”)
例:
=TEXTBEFORE(D2,” ”)
3.[CTRL]+[ENTER]
4.姓の文字数に関係なく、区切り文字までの文字が抽出されたことを確認
■チップス② 半角スペースで区切られている姓名のセルから名を別のセルに取り出す
(姓)TEXTAFTER関数を利用します。
1.答えを求めたいセルを範囲選択

3.[CTRL]+[ENTER]
4.姓名いずれの文字数にも関係なく、区切り文字から後ろの文字が抽出されたことを確認
(商品型番:最初のハイフンの前)
■チップス③ ハイフンで区切られている商品型番のセルから2つ目のハイフンまでを別のセルに取り出す
1.答えを求めたいセルを範囲選択


■チップス③ ハイフンで区切られている商品型番のセルから最後から2番目のハイフンまでを別のセルに取り出す


3.[CTRL]+[ENTER]
■チップス④ フラッシュフィル機能との違い

いかがでしたか?今回は以上エクセルの新関数TEXTBEFOREとTEXTAFTERを使って楽するチップスでした。お試しいただき、操作効率が上がるようでしたらさいわいです。
「他にもこんなことできたらいいな?」のリクエストやご感想がございましたらぜひ、お問い合わせまでお知らせください。それでは次回までごきげんようお過ごしくださいませ。
■プロフィール

MS技術情報担当 井殿 寿代
研修プロセスデザイナー。 1996年~ 毎年数千人以上の企業研修の現場とコンサルティングをデザイン。惜しみなく現場のノウハウを伝える。
(企業研修設計・教育コンテンツ制作/Microsoft365・Teams導入支援/Office製品全般研修講師)