学びの窓(DX編) 第67回 気になる流れ

学びの窓(DX編)
学びの窓(DX編)

世の中の流れも振れ幅が大きく、国の目指す方向も気になる昨今、私達もビジネスの周辺環境の変化を意識せざるを得ません。ほぼ決まった流れに如何に乗るか?早く進むか?の時代からVUCAの時代の変化への対応は、DXを推進するにも悩ましいものです。

 

これから具体的にどうすれば良いのか?我社にとって最適な方向は? というような悩みを皆様もお持ちなのではないでしょうか?
所謂「べき論」から、なかば脅しのような「しなければならない論」も多々流布するなかで、私自身も実際のところどうなの?と思うこともあります。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)に纏わる、最近私が個人的に気になる流れについて触れてみます。

 

AIに関する気になる動向

本メールマガジンでも度々お勧めしている「生成AI」ですが、ネガティブな側面もあります。
社会に対する弊害も指摘され始めるようになり、活用方法に関するガイドラインも2026年3月に改訂されています。

AI事業者ガイドライン(METI/経済産業省)

国の方針については下記のサイトで動向を把握しましょう。

AI戦略 - 科学技術・イノベーション - 内閣府

また、生成AIを社会に普及するために必要なインフラとして「データセンター」建設の必要性が云われていますが、データセンターの消費電力や発熱量、立地に関するトラブルなどの課題が今後さらに顕在化する恐れもあります。
 
生成AIに関する注目点
● 倫理的な問題
● 権利侵害の問題(著作権・知的財産保護を両立するには?)
● 悪用・誤用の問題(フェイク情報・ハルシネーション、犯罪の助長)
● ソブリンAI(国産生成AI)の必要性と開発
● 人間の思考力に対する影響(生成AIをどう使うのか?)
● 電力と水資源の逼迫と発熱の問題(データセンターの環境負荷は?)

 

セキュリティに関する気になる動向

セキュリティに関しては「経済安全保障」の文脈のなかでサプライチェーンの保護を目指して、国として評価制度(SCS評価制度)を構築する方針が決まっています。

「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」(SCS評価制度の構築方針)を公表しました (METI/経済産業省)

制度の詳細は現在も検討中ですが、セキュリティ製品やサービスを提供する企業が既に盛んに売り込みを掛けるなか、鵜呑みにするのではなく必要範囲と優先順位を見極めることも必要ではないかと考えています。

セキュリティに関する注目点
● SCS評価制度の行方(必要性と評価基準は?)
● 取引先からの要求の度合(取引条件に影響は?)
● 妥当なコストと人材確保(コスト上昇にも限度がある)
● 事業継続計画(BCP)策定の重要性
● リテラシー教育の継続の重要性(情報リテラシーの向上は必須)
 

コストに関する気になる動向

中東情勢の悪化、米国政治経済の不可測性によって、コスト高が当面継続する想定も必要となっていると考えます。クラウドサービスもコスト増の可能性があることに注意が必要です。

コストに関する注目点
● メモリ、SSDの需給逼迫と価格の高騰
● コンピュータ機器の調達不安(納期が見えない場合も...)
● デジタル赤字(海外サービスへの過度な依存)の皺寄せ(固定費の上昇)
● 気候変動による電力逼迫と電力価格上昇
● 太陽光発電のネガティブ要素(太陽光パネル廃棄の問題、電力買取価格の課題)
 

DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進しようにも、様々なハードル・課題を乗り越える必要があります。
困難だとしても進めるべきこと、進められることはあります。
懸念点があればご相談ください。
6月の弊社展示会「PICOSYSTEM FAIR 2026」において、私担当のセミナーではこれらの注目点についてもお話する予定です。

 

企業・団体向けのセキュリティ・情報リテラシーに関する研修も承っております。

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※会社・団体でのセキュリティおよびデジタル化についての相談は、 当社担当営業・システムエンジニア・インストラクター・サービスまでご相談下さい。


■プロフィール

ピコシステム株式会社

セキュリティ担当 眞部 誠一郎
東京支社においてサーバー・ネットワーク・WEBシステムの構築に携わった後、岡山本社にて中小企業から大企業までネットワーク・サーバー等のITインフラの構築、セキュリティ対策の構築を担当。豊富な知識・経験を生かし幅広く活躍中。