学びの窓(DX編) 第45回 データが在ること

【学びの窓 (DX編)】第26回 デジタルトランスフォーメーション編が始まります
ピコシステム株式会社

DX(デジタルトランスフォーメーション)に期待される役割のひとつに、デジタル化によって蓄積されたデータを分析したり活用し、新たな事業を産み出したり、業務に活かすことがあります。決して人間の作業をコンピュータに代替するだけのものではありません。
皆様は、データの活用を意識していますか?

 

 

皆様がご利用のIT環境の上では、販売管理システムや生産管理システムで皆様が日々入力されるデータが処理されているのですが、
それらのデータが長期間蓄積された後に「分析出来ること」はとても重要だと思っています。

実績数字を管理したり、問い合わせに答えるための数字を集計したり、伝票を作成したり、ITシステムは多くのデータを内部で処理すると同時に「蓄積」もしています。
過去のデータを集計したり、過去と現在のデータを比較分析したことがある方は多いと思います。
おそらく報告資料の作成や、顧客に対する提案を補佐する資料の作成のために分析されたことが多かったのではないでしょうか?

そういった、あらかじめの推論を前提にした分析とは別に、蓄積されたデータ多角的に分析すると、見えてくる事実もあると思うのです。
利益を産んでいるはずだった商品が、データを遡ってみると実はそうでもない、とか...

思いついたときに必要なデータがすぐ検索出来て、分析しやすい形式になっていると、こういった分析にも手が付けやすいと思います。
これまで私達ピコシステムからもOLAP(オンライン分析処理)BI(ビジネス・インテリジェンス)と言ったキーワードでご提案してきたことでもあります。
説明しやすいものをより見栄えよく説明するためだけではなく、説明すべきものを正確に説明し、事実を共有する
そういった用法にも、システムで蓄積されたデータを是非活用いただきたいと考えています。

まず、事実を組織内で共有したうえで、その事実に対する対応は、共に考えればよいのです。
考えるなかで新しい事業に繋がることも創り出すことも、可能性は有ると思うのです。



また、今話題の「生成AI」についても、学習元となる「データ」の存在は重要です。
システムで限定的に入力されたデータとは別に、日々の業務で生成された資料や会話・メッセージ等が蓄積され、
その中からルールや繋がりをAIが見つけ出し、解りやすく文章やイメージとして提示してくれるのが生成AIです。

過去を含め“現実を反映した”データから有用なアイデアを見つけ出したりまとめてくれたりする一方で、
“誤りのあるデータ“”偏ったデータ“から生成される答は、当然誤りや偏りを含むことになります。
例えば、成功事例のデータのみを蓄積し、失敗事例のデータを除外した場合に、成功のヒントとなる示唆は得られるでしょうか?
失敗から学ぶ人間の感覚からは疑問に思っています。
むしろ蓄積するデータを敢えて「過度に選択しない」方が、
現実社会やビジネス状況の実体を反映しており、有益な示唆を取り出す可能性が高いかもしれません。
製造の現場であれば、エラー情報も含めて、兎に角IoT等を活用してデータを蓄積する方が、
長期に蓄積されたデータから有益な示唆が得られる可能性は高いのではないか?とも考えられるのです。


どのような目的で、どのようなデータを蓄積しておくのか?
是非、一考することをお勧めします。


<<<<<<<< 皆様ご安全に、かつクリエイティブに >>>>>>>>


 


※会社・団体でのセキュリティおよびデジタル化についての相談は、当社担当営業・システムエンジニア・インストラクター・サービスまでご相談下さい。

■プロフィール

ピコシステム株式会社

セキュリティ担当 眞部 誠一郎
東京支社においてサーバー・ネットワーク・WEBシステムの構築に携わった後、岡山本社にて中小企業から大企業までネットワーク・サーバー等のITインフラの構築、セキュリティ対策の構築を担当。豊富な知識・経験を生かし幅広く活躍中。