2023.11.20 【学びの窓(DX編)】第39回 人材採用のDXとは

【学びの窓 (DX編)】第26回 デジタルトランスフォーメーション編が始まります
ピコシステム株式会社

本コラムで言及してまいりました“デジタルスキルの習得“とともに、「DX人材」も含めた「人材確保」が、私達中小企業にとっても重要な課題となっています。新規採用したい人数に対し、十分な応募が集まらない、内定受諾率が低く予定した入社人数を満たせない。経験者採用の求人を出しても求職者がなかなか来ない。そのような悩みを抱える企業様も少なくないのではないでしょうか?
求人・採用活動の拡大と効率化のための「採用DX」も検討したほうが良いかもしれません。

 

採用活動には主に下記の業務が発生します。

・広報(企業の認知度アップ、採用情報公開、イベント参加)
・インターンシップ(募集、スケジュール管理、社内調整)
・コンタクト(求人情報提出、募集、採用イベント参加)
・追跡(選考への誘導、内定までの進捗管理)
・選考(選考会、面接)
・フォロー(内定者のフォロー、入社後も含めたオンボーディング)
・入社手続き
・社内風土の醸成と周知、受け入れ態勢の整備


新卒採用経験者採用では、コンタクト方法の違いや各業務の比重の違いがありますし、採用活動のタイムスケジュールも大きく異なりますが、多くの業務は共通しています。
新卒採用に関する活動の年間スケジュール感は概ね下図の状況のようです。
(※当社のスケジュールを図示したものではありません)





現在の採用活動は長期化し、ほぼ通年で何某かの対応が必要になっている点について、採用活動の進め方についても再考する必要があるかもしれません。
就職情報誌への掲載から始まった昔の採用活動と異なり、インターネットの普及や就職ナビゲーションサイトの充実を含む“デジタル化”によって「いつでもアクセス出来る」状態になっていることから敷居は下がっており、新卒応募者の方々も在学中の卒業年度前から情報収集やコンタクトの活動を活発化させる傾向にあります。
インターンシップも一般化しつつあります。
よって、採用側もそれに対応する必要があります。
思いきって通年採用に踏み切る企業も出始めています。
 

さらに“人材獲得競争の時代”となったなか、多くの候補者にアプローチし、漏れなく齟齬なく対応するためにも、採用業務の効率化は必須となっていると考えています。
例え年間の採用者が数名であったとしても、その数名を確実に採用に導くため、また採用後の不本意な離職を出来るだけ避けるため、社内外に対する人事・採用担当者の業務量は増えるなか、事務的な作業の削減を含め「採用DX」という分野がクローズアップされている面もあります。
 

「採用DX」は、ツールやサービスを導入すれば達成とするのではなく、候補者体験「CX」従業員体験「EX」の向上に目を向けた業務の変革が必要と考えます。

   ※候補者体験:CX=Candidate Experience 
   ※従業員体験:EX=Employee Experience


ツールやサービスの導入を前提としながらも、会社における「人の在り方」をあるべき姿にするために業務を変革する。

それが「採用DX」の本筋だと思うのです。
 

業務の変革に取り組むためにも、デジタル化出来る業務はデジタル化して効率化を図り、人間が注力すべき業務に集中出来るようにすることが必要です。
例えば、採用に関するコンタクトから追跡、フォローを担う領域に対して「ATS(採用管理システム」と呼ばれるカテゴリーとして様々なサービスが提供されています。

     ※採用管理システム:ATS=Applicant Tracking System

「ATS」を導入するメリットは、多人数の情報を一元管理しながら、採用活動の進捗状況の確認や連絡業務の抜け漏れが防げるとともに、時間と労力が削減出来ることです。
人数の多少に関わらずせっかくの候補者、ささいなミスや連絡漏れで逃したくありませんよね?
多くの応募者に対するオンライン面接のスケジュール管理や、一括での連絡等が、EXCELと手作業ではなく、最小限の入力操作で行えれば、管理業務に要する時間は激減させることが出来ます。
採用募集サイトと連動可能なサービスもあります。
検索サイトで「ATS 採用」と検索すると多くサービスが表示されますが、クラウドサービスが多いかと思います。
申し込みから利用開始まで短時間で済むサービスもありますので、採用業務のみを先ずデジタル化して効率化を図ることも出来ます。


「採用DX」に本格的に取り組むのであれば、「EX:従業員体験」側の取り組みと連携できる、または包括するサービスを選択することをお勧めします。「CX」と「EX」を切り離して考えることは今や企業価値の減損に繋がりかねません。




例えば、社内の勤怠・人事・総務管理を奉行クラウドシリーズで運用する場合、ATSサービスのひとつである「HRMOS採用」「奉行Edge労務管理電子化クラウド」と連携出来ます。
 


「奉行Edge労務管理電子化クラウド」の利用で従業員の利便性を上げながら、採用活動の効率化にも繋がる業務改善を行うことが出来るでしょう。


採用活動へのICTの活用に関して、広報・周知にはSNSの活用、総務・人事の業務改善に関連して、人事・給与のシステム化が取り組まれてきましたが、いわゆる「2024年問題」への対応として勤怠・労務管理のシステム化のご相談も増えています。
それをもう一歩、採用活動まで含めたDXとして業務フローの見直しを含め、再考してはいかがでしょうか?
ぜひ、人事・人材管理に関する業務の“どの範囲?“をDXするのか範囲を考えて、クラウドサービスの導入含め、検討してみましょう。
 
DXおよびセキュリティに関する社内研修も承っております。弊社営業にご相談下さい。


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※会社・団体でのセキュリティおよびデジタル化についての相談は、当社担当営業・システムエンジニア・インストラクター・サービスまでご相談下さい。

■プロフィール

ピコシステム株式会社

セキュリティ担当 眞部 誠一郎
東京支社においてサーバー・ネットワーク・WEBシステムの構築に携わった後、岡山本社にて中小企業から大企業までネットワーク・サーバー等のITインフラの構築、セキュリティ対策の構築を担当。豊富な知識・経験を生かし幅広く活躍中。